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GHG排出量の算定・報告:事例
GHG排出量の算定・報告の具体的な事例を見てみましょう。
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ビデオの内容
ある会社が、自社の二酸化炭素排出量を知りたくなったとします。 素晴らしい第一歩ですね。 同社は、従業員が出張した際の行き先と旅費を示す詳細なデータを持っています。しかし、その出張で温室効果ガスがどれだけ排出されたかまではわかりません。 例えば、ある従業員がデンバーからフェニックスまでのフライトを予約したとします。 その記録は、会社の出張旅費データの中に残っているはずです。 GHG排出量の算定・報告では、フライトに支払った金額のデータを使って、その出張の排出量を推定することができます。 このやり方を金額ベース手法と言います。 例えば、フライト代が200ドルだったと仮定すると、その出張による推定排出量は二酸化炭素換算で172キログラムになります。 しかし、これはあくまでも推定値です。 金額ベース手法を用いて算定した場合、実態を反映しない要素の影響を受ける可能性があります。例えば、航空券価格の変動による影響などです。 正確さを求めるのであれば、移動距離を使って排出量を算定した方がいいです。 これを距離ベース手法と言います。 デンバーからフェニックスまでの距離は約958マイルです。 移動距離を用いて算定すると、この出張の排出量は二酸化炭素換算で79キログラムになります。 移動距離という、より具体的な活動データを用いることで、例えば「移動距離が200マイル未満の場合は車や電車を利用するよう従業員に奨励する」という対策を取った場合の影響をより明確に把握できるようになります。
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💡 専門家からのアドバイス 💡
さまざまな異なる種類の排出活動データを使用すると、最終的な温室効果ガス排出量の算定結果にばらつきが生じてしまいます。 より質の高いデータを使用したからといって、必ずしも企業の排出量を削減できるわけではありません。 しかし、より質の高いデータを使用すれば、より正確に排出量を把握できるため、より優れた情報に基づいた意思決定を行うことができます。