今回は、ほくほくフィナンシャルグループ様にお話を伺い、同グループが取り組む脱炭素化への挑戦と、持続可能な社会実現に向けた取り組みについて詳しくお聞きしました。特にスコープ3カテゴリ15(ファイナンスドエミッション)の算定と、効率的なGHG排出量削減に向けた課題解決のために、どのようにしてPersefoniのシステムを導入したのか、その経緯や効果についてお話いただきました。
株式会社ほくほくフィナンシャルグループ
SX推進部長 島田 善朗氏
2004年4月北陸銀行入行。支店・本部経験ののち2018年1月ほくほくフィナンシャルグループ所属となり、2021年11月ほくほくフィナンシャルグループに経営企画部サステナビリティ推進G新設とともにGX分野専担となる。2023年4月SX推進部新設とともに所属し、2023年6月よりSX推進部長に就任。
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◆導入経緯
- グループ全体で、脱炭素化を推進していく中で、金融機関においては、スコープ3 カテゴリ15の実質ゼロ実現が最重要課題となってくる。しかし、そのためのGHG排出量の算定作業は、非常に負荷がかかる。人と時間と資金のリソースの投資の仕方を考え直さないといけないと感じていた。
- 最大の目的は排出量の算定後、削減に向けてどうアクションするかを方策することであり、排出量算定の作業にコストをかけすぎない、誰でも作業ができるように属人化しないようにすることが課題としてあった。
- なかでもファイナンスドエミッション算定が可能だったのはパーセフォニ社のみだったためその点に魅力を感じて、システム導入を決定した。
◆導入ソリューション
Persefoni Finance Full Portfolio
PCAFに準拠しスコープ3カテゴリ15 (ファイナンスドエミッション)の算定、可視化、分析が可能なライセンス
Persefoni Core Enterprise Module for Financial Institutions
GHGプロトコルに準拠しスコープ1、スコープ2、スコープ3カテゴリ1-14の算定、可視化、分析が可能なライセンス
◆導入効果
- システムを使用するため、排出量計算が以前よりも容易になった。それまではエクセル等のデータで計算していたため、排出係数のデータを自ら選び取らないといけないから負荷がかかっていた。
- GHG排出量算定に向けて、作業をしていたタイミングで人事異動が発生し、メンバーの流動があった。しかし、属人化しない体制が出来上がっていたので、業務の引き継ぎがスムーズにできた。
- 社内において、いま自社がどのような状況なのかをデータを活用して説明がしやすくなった。
◆お客様の声
「サスティナビリティを推進するためには、“今何をすべきなのか、何が重要なのか”を把握することが重要です。GHGの排出量を算出することは、削減をするための、あくまで第一歩にしかすぎません。この作業にあまり時間も人材もかけすぎてはいけないのです。排出量のデータ使って分析し、解決策を打ち出し、アクションを推進するためにはテクノのロジーによる効率化が必要でした」
◆ほくほくフィナンシャルグループ様のサステナビリティ活動の変遷
ほくほくフィナンシャルグループが積極的にサステナビリティ領域を検討することとなったのは、2020年6月のこと。環境省の事業であったESG地域金融促進事業にほくほくフィナンシャルグループ(北陸銀行、北海道銀行)として参加したことがきっかけだった。それまでは、サステナビリティ領域に対して金融機関としてはまだ積極的なアプローチがされていなかったが、同年6月以降以降はより積極的に関わるようになる。主に地域の基幹産業であるアルミ産業、水産業のリスク研究を中心に活動した。潮目が変わったのは2020年10月のこと。当時の首相、菅総理大臣が温室効果ガスの排出を2050年までにゼロにする、カーボンニュートラル宣言をしたことである。同グループとしても、企業全体で地域の脱炭素社会を実現するため、積極的に脱炭素化の取り組みを推進し始めた。
◆推進におけた課題
- 2023年4月にグループ全体として、SX推進部が新設。現在20名ほどのメンバーが属する。とはいえグループ全社で活動を推進できるメンバーが20名しかいないため、圧倒的に人員は不足。
- 自社、お取引先、地域の取り組みを推進していくという幅広い範囲であるため、担当者が人海戦術で解決できることは限られる。
- 限られた人材のため、効率化できることは効率化していかなくてはならなかった。
- 従前までは当該活動を推進していたメンバーが非常に少なかったため、知識や経験も不足している。
- 新しくメンバーが増えたことで、次世代のメンバーに知識や経験をバトンタッチしていく必要があった。
株式会社ほくほくフィナンシャルグループについて
ほくほくフィナンシャルグループは、当社、連結子会社12社及び持分法適用関連会社1社(2023年12月末現在)で構成され、北海道、北陸三県、東京・名古屋・大阪の三大都市圏に拠点を持つ広域地域金融グループを形成している。また、北陸銀行と北海道銀行を中核に、証券業務、リース、クレジットカード、ベンチャーキャピタル、ソフトウェア開発、サービサー業務等、広範なニーズに対応する総合的な金融サービス機能を有する。
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