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炭素会計 基礎講座

活動境界

Updated: 
December 6, 2024
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Overview

活動境界

組織境界を理解できたところで、次は活動境界を見ていきましょう。

活動境界を設定する前に、必ず組織境界を決めておいてください。

活動境界を設定するには、以下の3つのステップを踏む必要があります。

  1. 設定された組織境界内のマテリアルな排出源をすべて特定する。
  2. 特定した排出源を直接排出と間接排出に分類する。
  3. 排出源をさらにスコープ1、2、3に分類する。

組織境界は、事業のどの部分を算定に含めるかを定義するものでした。活動境界はもう一段踏み込み、それらの事業におけるどの活動が温室効果ガスを排出しているかを定義するものです。

ステップ1

設定された組織境界内のマテリアルな排出源をすべて特定します。

事業活動全体の中で、温室効果ガスを排出する可能性のあるすべての活動を考慮してください。

一般的な排出活動を以下にいくつか挙げます。

  • 出張
  • オフィスの電気・ガス・水道利用
  • 企業による購買
  • 販売した商品の輸送

設定された組織境界内に含まれていて、関連する可能性のあるすべての排出源を特定することが重要です。

ここから、排出源をその種類に応じ、直接排出と間接排出に分類します。

ステップ2

排出源を以下の2つに分類します。

  • 直接排出
  • 間接:

次に、排出源をさらにスコープ1、2、3に分類します。

ステップ3

直接・間接排出をスコープ1、2、3に分類します。

スコープ1

スコープ1排出は、企業が所有または支配する排出源から発生する直接排出です。 直接排出なので、企業は排出源とその関連データを、完全な透明性をもって追跡することができます。

スコープ2

スコープ2排出は、購入したエネルギーから発生する間接排出です。 購入したエネルギーからの排出は間接排出ですが、次のスコープ3とは区別して定義されています。なぜなら、自社のエネルギー使用は、企業にとって比較的コントロールしやすいものだからです。 一般に、スコープ1と2の排出量はスコープ3の排出量に比べて算定が容易です。

スコープ 3

スコープ3排出は、非常に幅広いカテゴリーです。報告企業のバリューチェーン全体で発生する、その他のすべての(スコープ2に含まれない)間接排出が含まれます。 スコープ3排出量を算定するには、複雑なサプライチェーンから活動データを入手する必要があります。そのため、スコープ3排出量の算定は極めて困難な作業となります。 例えば、上流に何層ものサプライヤーが存在する場合や、顧客が製品をどのように使用するか予測できない場合などは特に大変です。

スコープ1、2、3については、次のモジュールで詳しく解説します。

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まとめ
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