ポートフォリオ分析スイート

パーセフォニの「ポートフォリオ分析スイート」は、投融資先の排出量を算出するだけでなく、様々な角度から分析し、投融資業務に活かせる機能です。

炭素会計を制するものは金融市場を制す

世界中の数多くの金融機関が、自社の温室効果ガス排出量に対して敏感になっています。そして、この世界的な問題解決に貢献すべく、行動を始めています。

気候変動と、金融機関の財政的・物理的リスクは密接に関連しており、気候問題にうまく対応できなければ、将来的に金融ボラティリティを高める可能性も出てきます。

規制当局からの要求や、それにまつわるESG関連の開示報告の必要性が、日々ニュースを賑わせています。そんな中、金融機関が今まさに行うべき業務は、効果的な投融資取引と気候変動対応策との関連性を、しっかりとしたデータをもってステークホルダーに示すことです。

しかし、そのようなデータを作成するためには、兎にも角にも、自社の投融資活動が気候変動に与える影響を正確に把握する必要があります。

パーセフォニは、私たちが専門とするサステナビリティ分野の広く・深い知見を活かし、さらに、業界のトップを走る数多くの金融機関とコラボレーションすることにより、炭素会計を推進する金融機関にとって革新的なツールを開発しました。

Portfolio Analytics Suite
Portfolio Analytics Suite

パーセフォニはこれまで培った気候変動と金融市場における高い専門性と知見をベースにして「ポートフォリオ分析スイート」を開発しました。「ポートフォリオ分析スイート」は、銀行、プライベートマーケット投資家、保険会社、資産管理者の皆様が、投融資業務において効果的に利益を出しながら、同時に、脱炭素時代に即した投融資活動をするための革新的な、“多機能炭素データ分析ツール”です。

「ポートフォリオ分析スイート」を構成するのは7つの新しいダッシュボードです。そして、これら多岐にわたる分析機能の元となるのが、「気候変動ベンチマーク(CIB)」と「ポートフォリオ・インパクト・ベンチマーク(PIB)」機能となります。

ユーザーである金融機関(投資家)は、新たに開発された7つのダッシュボードを通じて、「ポートフォリオ脱炭素化モデル」、「ポートフォリオビルダー」、「気候変動に伴うバリューアットリスク」、「推定値と実数値の比較」、「脱炭素データに基づくリターン分析」、など、様々な高性能分析機能を利用することができます。

「パーセフォニ ポートフォリオ分析スイート」の主要機能概要:

  • ポートフォリオ分析 炭素会計を通じて、投融資戦略にレバレッジをかけようとする際、まず、鍵となるマトリックスを理解し、開示報告することが大切になります。このダッシュボードでは、投資家向けの報告数値や、金融業界独特のデータ(炭素強度、加重平均炭素強度、加重平均データクオリティなど)数値の算出が可能です。また、ファンド(ポートフォリオ)、資産クラス、スコープごとの排出量や、産業、データ量、時期などの各条件で情報を絞り込んだ、自社のニーズに合わせたカスタムレポートが作成可能です。さらに、グラフやビジュアルを出力して、内部・外部用資料に利用することも可能です。

  • 気候変動に伴うバリューアットリスク 気候変動に伴うリスクの査定は、TCFDの要件の一つです。このダッシュボードを利用することで、今後、変化していく気候変動の状況が、自社のファンドやポートフォリオにどのような影響を及ぼすのかを査定することができます。また、顧客の購買パターンの変化や、カーボンプライスの変動が、会社の売上高とEBITDAにどのような影響を与えるのかもシミュレーションすることができます。

  • ポートフォリオ脱炭素化モデル カーボンニュートラル目標達成に向けて、脱炭素化は避けては通れない道です。「ポートフォリオ脱炭素化モデル」は、1. ダイベストメント、2. 排出量の積極的な削減、3. セクターアロケーションの変更、4. 低炭素企業の追加、5. 気候変動に配慮した投融資、6. カーボンオフセットの購入、といった異なる条件下での脱炭素化シナリオを作成できるツールです。様々な脱炭素モデルを把握し、比較・検討することで、カーボンニュートラル達成に向けて確信を持って進んでいくことができるでしょう。

  • 推定値と実数値の比較 金融機関(投資家)が、気候変動関連の計画を立てる際、投融資先の排出量の把握が第一条件になります。そして、その排出量の算出には、通常、報告値(実数値)と推定値が併用されています。このダッシュボードを利用すれば、実数値を公表している企業の排出量を、敢えて推定値としても算出することで、両方の値を比較することができます。算出方法(DQ/データクオリティ)の違いによる推定値の違いも比較することができ、今後、データクオリティを高めていく指針として活用することもできます。

  • ポートフォリオビルダー 多くの金融機関(投資家)は、低炭素ファンドに商機を見出しています。しかし、リスクモデルやバックテストを経た上で効果的なファンドを作成し、資金調達できるツールはこれまでは存在しませんでした。 しかし、今後はこのダッシュボードを使って、理想的な脱炭素ポートフォリオをシミュレーションすることができます。セクター情報や投資比率データを利用し、選択した企業の未来の予想排出量データを表示することができます、また、既存ポートフォリオ(自社のもの、または一般的に知られているインデックス)を選択し、炭素関連条件での絞り込み検索をかけることも可能です。

  • 脱炭素データに基づくリターン分析 脱炭素化の目標達成に向け、金融機関(投資家)はデューデリジェンスとアンダーライティングの文脈で温室効果ガス排出量データを考慮に入れることが今後益々求められるでしょう。「脱炭素データに基づくリターン分析」のダッシュボードを利用すれば、投資リターンと排出量の関係性を把握・分析することができます。自社売上高と、EBITDA推定値、そしてその他の炭素関連データ(カーボンレベニューリスク、カーボンプライシング、脱炭素コストなど)を活用することで、脱炭素の文脈におけるIRR(内部収益率)やMOIC(投下資本倍率)のシミュレーション分析が可能です。

  • サイド・バイ・サイド(並列比較) このダッシュボードを利用することで、金融機関(投資家)は、複数の異なるファンドや企業の比較、一つの企業における対前年度比較など、投融資先の排出量データを様々な角度から可視化することができます。その可視化データを元に、投融資活動に役立つより深い分析業務に活かすことが可能です。

以下は、「ポートフォリオ分析スイート」の紹介動画(ウェビナー)です(英語)。

See Portfolio Analytics in Action

算出した炭素データを最大限活用できるのが、パーセフォニのプラットフォームの強みです。「ポートフォリオ分析スイート」を利用して、気候変動に伴うリスク査定など、多岐にわたるデータ分析が完了したら、次は、自社、そしてファンドの排出量を、同業他社や一般的なファンドと比較することをおすすめします。「気候変動ベンチマーク」(モジュール)機能を使えば、自社のポートフォリオ企業を選択し、同業他社のデータ(総排出量、スコープごとの排出量、炭素強度)と比較検討することができます。さらに、「ポートフォリオ・インパクト・ベンチマーク」機能を使えば、自社ファンドごとの排出量の比較や、「S&P 500®」「ラッセル2000®」など、世界的なインデックスとの比較も可能となり、より広い視野で自社排出量を理解することができます。

世界が低炭素経済へ移行していく際、金融機関が果たすべき役割は決して小さくありません。今こそアクションを起こすときなのです。アクションとは何か?それは、信頼できるデータに基づいた堅実な、戦略的カーボン・マネジメント(炭素管理)です。金融機関に求められているのは、“開示要求に対応するためだけの炭素会計”以上のことです。それは、自社の脱炭素化を最重要課題として、脱炭素目標を設定し、目標達成に向けて具体的な削減行動を取ることです。

金融機関が効果的な脱炭素目標を設定するためには、排出量データに裏付けられたデューデリジェンスの実施、カーボンコストの分析、低炭素ファンドの作成、などが有効であり(そしてそのすべてはパーセフォニのプラットフォームで実行可能です)、その成果はTCFDレポートとして一般的に公開が可能です。

さて、自社の脱炭素化への前途は多難だと終われましたか? 大丈夫です、安心してください。業界トップクラスの炭素会計専門家と、金融市場のエキスパートがタッグを組んだドリームチームが開発した革新的なパーセフォニのプラットフォームがあれば、金融機関のニーズにしっかりと応えるだけでなく、想像以上の結果をもたらすことができると私たちは信じています。

パーセフォニと気候テック

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2022年8月8日
炭素会計のパーセフォニと脱炭素化コンサルティングのウェイストボックスが業務提携排出量算出から脱炭素施策のコンサルティングまでを一括で提供

企業の脱炭素化が急務となっている背景として、地球温暖化が数十年来進行しており、このまま進行すると将来、災害の増加や生態系の変化によって、森林や生物資源の減少のほか、人類の健康や居住域に多大な影響を与えるとみられています。そのため、日本政府による2050 年までのカーボンニュートラル達成目標の設定や、東京証券取引所によるTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)※の要請に即した上場企業の気候変動に関する情報開示基準の強化に伴い、企業や金融機関が 炭素排出量の削減への取り組みを進めています。

炭素排出量を削減する取り組みの基本は、炭素排出量の管理と把握、排出量削減目標の設定、脱炭素戦略の策定と実行を永続的に行う、脱炭素のオペレーションサイクルを構築することです。しかし、こうした取り組みに未着手、あるいは最近始めたばかりの企業や団体も多く、具体的に何から実施すればよいか分からない、あるいは着手していても、十分な知識やノウハウが無いため効率的に進められないという状況がみられます。そのため、国内外の炭素排出量の管理と脱炭素目標の設定におけるシステムソリューションを提供するパーセフォニと、炭素会計や炭素排出量に基づいた削減活動のコンサルティングにおいて日本のリーディングカンパニーであるウェイストボックスが、共同で企業や団体の脱炭素化を支援します。温室効果ガスの国際的な測定基準であるGHGプロトコルやPCAF(金融機関向けの国際的な炭素会計パートナーシップ)に基づいた国内外のサプライチェーンおよび金融機関の投融資先の炭素排出量の算出が可能です。