炭素会計を制するものは金融市場を制する

Announcing the Persefoni Portfolio Analytics Suite to Accelerate Time-to-Insight
Ryan Miller
筆者:Ryan Miller
2022年7月12日1 min read
2022年11月22日 11:20更新
2022年7月12日更新: 2022年11月22日 11:201 min read

昨今、“投融資先の排出量”を算出する金融機関が急増している理由は、規制当局や投資家からの要求や社会的なプレッシャーが増していること、さらに、気候リスクが財政リスクと深く関わっているという事実が表面化してきたからです。

とはいえ、算出するだけでは、パリ協定に即した脱炭素目標の達成は現実のものにならないでしょう。

このブログ記事にて、パーセフォニが金融機関(投資家)向けに開発した革新的な新機能「ポートフォリオ分析スイート」のご紹介ができることを大変嬉しく思います。「ポートフォリオ分析スイート」は、銀行、プライベートマーケット投資家、保険会社、資産管理者の皆様が、投融資業務において利益を出しながら、同時に、脱炭素時代に即した投融資活動をするための炭素データ多機能分析ツールです。

「ポートフォリオ分析スイート」を構成するのは7つの新しいダッシュボードです。そして、これら多岐にわたる分析機能の元となるのが、「気候変動ベンチマーク(CIB)」「ポートフォリオ・インパクト・ベンチマーク(PIB)」機能です。CIBとPIBは、株式数などの財務データを利用し、自組織のファンド(ポートフォリオ)の排出量を算出するツールです。

新機能「ポートフォリオ分析スイート」の近日ローンチのお知らせと併せて、「データ連携ハブ」機能の近日ローンチもお知らせいたしますデータ連携ハブは、自社の既存のデータシステムとパーセフォニを連携する機能です。これにより、炭素会計における活動データの収集が自動化され、データの一括管理も実現します。大幅な時間短縮と業務効率化につながるでしょう。

連携可能なソフトウェアは随時追加予定ですが、現在の連携先にはiLEVELも含まれています。iLEVELと連携することで、投融資先排出量の算出に必要な財務データが自動収集でき、算出効率が大きくアップします。

あなたはご存知でしたでしょうか?平均的な金融機関の温室効果ガス総排出量のうち、 “投融資先の排出量(投融資先の企業に紐づく排出量)”の割合が実に99.5%以上も占めるという事実を。一方で、CDPの2020年度データによると、CDPに何らかの排出量データを報告している332の金融機関のうち、“投融資先の排出量”も含めて報告しているのは、わずか25%に過ぎないのです。

つまり、脱炭素化、そしてカーボン・ニュートラル実現に向けて、“投融資先の排出量”の把握が金融機関にとって最重要課題であることはもはや疑う余地がないでしょう。

パーセフォニは創業以来、数多くの金融機関の資産やポートフォリオ企業に紐づく温室効果ガス排出量の算出を顧客と二人三脚で行ってきました。

一般的に、投融資先排出量の算出には、世界的に確立された基準である「PCAF」のメソッドが用いられます。

実は、PCAFメソッドをプラットフォームにコード化して実装したSaaS企業はパーセフォニが世界初でした。これまで、プライベートマーケット投資家、銀行、保険会社、資産管理者、資産オーナーなど、様々な金融機関が、業界の先駆者であるパーセフォニのプラットフォームを通じて、投融資先排出量の算出と開示を実現されてきました。

パーセフォニが「気候変動ベンチマーク(CIB)」機能(実装済)を開発した理由は、ポートフォリオ(企業、ファンド)の排出量を算出する以上の価値をお客様に提供するためです。CIBを利用すれば、ユーザーである金融機関は、自社ポートフォリオ企業の排出量データを同業他社と比較することができます。低炭素優良企業や高いレベルのデューデリジェンスを実行している企業との比較分析は、今後の自社ポートフォリオ戦略の大きなヒントにしていただけます。

そして、金融機関に価値をもたらすパーセフォニの製品開発は、まだまだ継続中であり、その成果の一つが、近日ローンチ予定となる「パーセフォニ ポートフォリオ分析スイート」なのです。

新たに開発された7つのダッシュボードを通じて、ユーザーである金融機関(投資家)に、「ポートフォリオ脱炭素化モデル」、「ポートフォリオビルダー」、「気候変動に伴うバリューアットリスク」、「推定値と実数値の比較」、「脱炭素データに基づくリターン分析」、など、様々な高性能分析機能を提供します。

(プラットフォームは日・英切替可能です)

「パーセフォニ ポートフォリオ分析スイート」の概要:

  • 気候変動に伴うバリューアットリスク:
    気候変動に伴うリスクの査定は、TCFDの要件の一つです。このダッシュボードを利用することで、今後、変化していく気候変動の状況が、自社のファンドやポートフォリオにどのような影響を及ぼすのかを査定することができます。また、顧客の購買パターンの変化や、カーボンプライスの変動が、会社の売上高とEBITDAにどのような影響を与えるのかもシミュレーションすることができます。

  • ポートフォリオ脱炭素化モデル:
    カーボンニュートラル目標達成に向けて、脱炭素化は避けては通れない道です。「ポートフォリオ脱炭素化モデル」は、1. ダイベストメント、2. 排出量の積極的な削減、3. セクターアロケーションの変更、4. 低炭素企業の追加、5. 気候変動に配慮した投融資、6. カーボンオフセットの購入、といった異なる条件下での脱炭素化シナリオを作成できるツールです。様々な脱炭素モデルを把握し、比較・検討することで、カーボンニュートラル達成に向けて確信を持って進んでいくことができるでしょう。

  • 推定値と実数値の比較:
    金融機関(投資家)が、気候変動関連の計画を立てる際、投融資先の排出量の把握が第一条件になります。そして、その排出量の算出には、通常、報告値(実数値)と推定値が併用されています。このダッシュボードを利用すれば、実数値を公表している企業の排出量を、敢えて推定値としても算出することで、両方の値を比較することができます。算出方法(DQ/データクオリティ)の違いによる推定値の違いも比較することができ、今後、データクオリティを高めていく指針として活用することもできます。

  • ポートフォリオビルダー
    多くの金融機関(投資家)は、低炭素ファンドに商機を見出しています。しかし、リスクモデルやバックテストを経た上で効果的なファンドを作成し、資金調達できるツールはこれまでは存在しませんでした。 しかし、今後はこのダッシュボードを使って、理想的な脱炭素ポートフォリオをシミュレーションすることができます。セクター情報や投資比率データを利用し、選択した企業の未来の予想排出量データを表示することができます、また、既存ポートフォリオ(自社のもの、または一般的に知られているインデックス)を選択し、炭素関連条件での絞り込み検索をかけることも可能です。

  • 脱炭素データに基づくリターン分析
    脱炭素化の目標達成に向け、金融機関(投資家)はデューデリジェンスとアンダーライティングの文脈で温室効果ガス排出量データを考慮に入れることが今後益々求められるでしょう。「脱炭素データに基づくリターン分析」のダッシュボードを利用すれば、投資リターンと排出量の関係性を把握・分析することができます。自社売上高と、EBITDA推定値、そしてその他の炭素関連データ(カーボンレベニューリスク、カーボンプライシング、脱炭素コストなど)を活用することで、脱炭素の文脈におけるIRR(内部収益率)やMOIC(投下資本倍率)のシミュレーション分析が可能です。

  • サイド・バイ・サイド(並列比較)
    このダッシュボードを利用することで、金融機関(投資家)は、複数の異なるファンドや企業の比較、一つの企業における対前年度比較など、投融資先の排出量データを様々な角度から可視化することができます。その可視化データを元に、投融資活動に役立つより深い分析業務に活かすことが可能です。

金融機関(投資家)に、「ポートフォリオ分析スイート」機能をご活用いただくことで、“投融資先排出量”の脱炭素化が促進され、最終的には気候変動問題に貢献できることをパーセフォニは願っています。パーセフォニの炭素会計プラットフォームの概要導入事例などは弊社ホームーページをご覧ください。また、プラットフォームの無料デモはこちらからお申し込みください。

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パーセフォニは、気候変動管理・会計プラットフォーム(CMAP)のリーディングカンパニーです。当社のSaaS型ソリューションを利用することにより、企業や金融機関は、ステークホルダーや規制当局が求める気候変動に関する情報開示業務を、高い信頼性、透明性、利便性をもって行うことができます。パーセフォニのプラットフォームは、「炭素分野のERP」ともいえます。炭素管理の一元化を実現し、企業は従来の経理業務と同様の厳密さと信頼性をもって、炭素会計・管理業務を進めることができます。

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