CDPは、サステナビリティ情報のグローバル開示システムを運営する2000年に設立された非営利団体です。企業、投資家、国・地域、自治体が環境に及ぼす影響を自ら管理することを推進しています。

発足のきっかけは、創始者であるポール・ディキンソン氏(パーセフォニのサステナビリティ諮問委員会のメンバー)とテッサ・テナント氏が、”投資家がその影響力を行使し、企業の情報開示を促進できるようなシステムを作りたい”と考えたことに遡ります。

CDPの情報開示メカニズムができたことで、企業や組織には、気候変動を抑制する闘いに自分たちも一歩踏み出して加わらなければならないという切迫感が生まれています。

  CDPのサプライチェーン・メンバー(調達先企業に情報開示要請をするCDPのメンバー企業・団体)や投資家、その他ステークホルダーは、CDPを介して企業、国、自治体、公共機関などに対して環境情報の開示要請ができます。

企業・団体の環境活動を調査し、その結果を公表する団体は数多くありますが、そのなかでもCDPは、2000年の設立以来、世界的に重要な役割を担うまでに成長しています。2021年にCDPの質問書に回答した企業は、13,000社を超えました。CDPは、寄せられた回答を集計して包括的なデータを対外的に提供する活動も行っています。

様々なデータの集積・パッケージングから、トレンドのマッピングまで、彼らが分析し提供しているデータは多岐にわたります。また、環境に対する取り組みと、社内データ開示の透明性において高い評価を獲得した「Aリスト」企業を、年に一度発表しています。これまでに複数回「Aリスト」入りを果たした企業には、アストラゼネカ、ロレアル、三菱電機などがその名を連ねています。

本記事では、1. CDPフレームワークの仕組み、2. CDPとそれ以外のイニシアチブとの整合性、そして、3. 企業・団体がCDPを通じて情報を開示すべき理由をご紹介します。

CDPの詳細情報は、CDP公式サイトをご覧ください。

CDP情報開示の仕組み

情報開示のプロセスには、通常、情報開示を要請するプロセスと、要請を受けた企業等がCDPに回答するプロセスの2種類があります。企業からCDPへの回答が、後にCDPレポートで公表されるデータになります。

企業からCDPへの情報開示プロセスは、次の5つのステップで進められます。

  • ステップ1:投資家やCDPのサプライチェーン・メンバーがCDPを介して企業に情報開示を要請

  • ステップ2開示要請を受けた企業が、自社の情報を取りまとめ、CDPに回答を提出

  • ステップ3:企業は、完成した開示情報とCDPスコアを自社の環境負荷改善に活用

  • ステップ4:CDPが情報開示要請者(投資家やCDPのサプライチェーン・メンバー)に企業が提出した開示情報を送付

  • ステップ5:CDPは開示情報を活用してレポートや分析データを作成・公表

上記のような企業向けモデルの他に、自治体向け国・地域向け公共機関向けの情報開示モデルも用意されています。もちろん、CDPから情報開示要請を受けていない企業・組織でも、自主回答枠としてデータ提出することが可能です。

CDPのスコアリング手法

CDPは回答を提出した企業や自治体に対し、彼らの環境への取り組みがどの程度進んでいるかを示すスコア付を行います。企業や自治体が率先して環境対策を行うよう促すことも、スコアを付ける目的です。CDPの質問書は「気候変動」、「フォレスト(森林関連情報)」、「水セキュリティ」の3種類があり、それぞれスコアリング手法が異なります。また、企業向け自治体向け国・地域向けのスコアリング・ガイダンスも別途公開されています。

CDPのスコアリング手法では、以下の4つの「レベル」を使って企業・団体の評価を行います。環境スチュワードシップの取り組みがどの程度まで進んでいるかが、各レベルで表され、最上位が「リーダーシップレベル」となります。

  1. 情報開示レベル:データ量と、それに対するデータ利用者との関連性を評価

  2. 認識レベル:自社が環境問題にどれだけ注力しているか、、自らが十分に自己評価できているかを評価

  3. マネジメントレベル:環境負荷の管理策として企業が行っている内容を、企業から提出されたエビデンスで評価

  4. リーダーシップレベル:上記3つのレベルにおける実績を評価。たとえば、企業の施策、リスクアセスメント、環境に及ぼす影響を低減するための独自戦略の実施状況などを鑑みて、取り組みが包括的であるかを評価

企業は、各レベルで所定のスコアを獲得するか、一定数の要件を満たさなければ、次のレベルの評価を受けることはできません。たとえば、最下位の「情報開示レベル」で所定のスコアを獲得できなければ、残りの各レベルのスコアは与えられません。

各レベルで付与されるポイントの算出方法は、当該レベルによって異なります。

  • 「情報開示レベル」と「認識レベル」:獲得したポイントを満点時のポイントで割り算し、それに100をかけた値を四捨五入して、整数のパーセンテージにする

  • 「マネジメントレベル」と「リーダーシップレベル」:その年に設定された重み付け(それぞれの重要度に応じた値)に基づき算出する

CDPは暫定的なベンチマークスコアを設定していますが、これは必要に応じて変更されることがあります。また、回答企業(団体)の進捗状況を正確にスコアに反映させるために、しきい値が調整されることもあります。

CDPは、「A」スコアを獲得した模範的企業や団体を掲載する「Aリスト」を公表しています。企業が、最初のレベル「情報開示」の最低基準を満たした場合、「D-」スコア以上を獲得することができます。また、無回答だった場合も含め、CDPとして十分な情報が得られず、評価できない場合に「F」スコアが与えられます。

企業(団体)がCDPのスコアリングを受けるメリットとしては、1. スコアによって、同業者との違いを明確にできる、2. 環境負荷を低減するためにどれほどの努力が必要かを把握するきっかけになる、などが挙げられます。

また、自社が及ぼす環境負荷に対して改善計画を立てて取り組んでいることを、CDPへの回答を通じて投資家にアピールできるというメリットもあります。つまり、投資家に直接働きかけて関係改善を図れるということです。例えば、CDPのスコア獲得と情報開示のプロセスは、投資家に提出することができる意味のあるリソースとなりえます。なぜなら、企業の社会的責任(CSR)や気候リスクを投資判断材料にしている投資家が存在するからです。

CDPの評価を上げる方法は?

CDPの評価を上げるために必要なことは、1. CDPのスコアリング手法をよく知ること、2. 回答内容(施策)を関連性のあるデータでできるだけバックアップすること、そして、3. 必要に応じて可能な範囲で外部のリソースを利用すること、です。

これらの基本的な事柄を踏まえることで、正しい方向性で報告業務が行えるでしょう。

CDPの情報開示をこれから始めようという企業や団体向けに、以下、ヒントとなるポイントをご紹介します。

  • CDPのスコアリング手法を理解する。どのような情報の収集が必要か、最大のスコアを得るために最初に注力すべきカテゴリーはどれかを確認する。

  • (もしあれば)CDPに過去に提出したレポート結果のスコアや学びを、次のレポート作成に活かす。必要な施策や変更すべき点がないかを調べる。

  • 情報開示(レポート作成)に関係する従業員、役員など、関係者の共通認識のすり合わせ。情報開示の重要性と、評価向上に向けた各自の役割を、全員が理解していることが重要。

  • 進捗状況を測定できる、妥当性のある目標を提示するため、自社の直近のデータを使ってSBT(科学的根拠に基づく目標)を設定する。

  • 同業他社が、CDPの情報開示をどのように行ったか、環境負荷低減にどのように取り組んだかを参考にする。

  • 自社のスコープ1、スコープ2、スコープ3排出量を正確に把握することを目指す。情報を開示するときにデータを漏れなく提出できるようにする。

  • 予算が許すのであればCDP担当スタッフの支援を受け、追加のリソースを活用する。

  • 開示情報の作成援助をはじめ、CDPスコアリングシステムについてのアドバイス業務を行うCDPの認定プロバイダーを調べる。

CDP回答に必要な情報は?

CDP回答には、組織の現状と改善計画を説明できる定性的データ・定量的データが必要となります。

企業の場合、「気候変動」、「フォレスト」、「水セキュリティ」に関する情報開示が求められます。質問書の内容は企業が事業を行う業種によって異なります。

このほか、自治体用公共機関用国・地域用の質問書もあり、すべての質問書がCDPのウェブサイトで公開されています。なお、実施年によって内容が変わる場合がありますのでご注意ください。

報告業務の際には、それぞれに対応したガイダンスをご参照ください。


CDPは他にどのようなリソースを提供しているか?

CDPの活動は、回答企業(団体)のスコアの公表や、CDPへの回答時に使用するプラットフォームの提供だけではありません。さまざまなデータを検索できるプラットフォームを公開しているほか、未回答の企業に回答を促す、エンゲージメントキャンペーンも実施しています。この2つは、開示情報の質の向上と回答数の増加につながっています。

リサーチハブ

CDPリサーチハブでは、CDPの分析データや回答企業(団体)の取り組み状況をまとめたレポートなど、あらゆるデータにアクセスできるようになっています。誰でも自由に閲覧可能です。

CDPが分析データやレポートを公開していることによって、企業、政府、公共機関が自らの気候目標に向け、どのように取り組みを進めているかを、顧客や一般市民が知ることができます。また、投資家目線では、各企業が気候変動対策(脱炭素化)でどのような成果を上げているかを、その企業の同業他社と比較しながら詳細に調べることができます。最後に、情報開示を行う企業や団体の目線では、公開情報を自らの回答の参考にすることができます。

ノン・ディスクロージャー・キャンペーン

CDPが毎年行っている「ノン・ディスクロージャー・キャンペーンは、情報開示要請にまだ応じていない企業に対し、投資家がエンゲージメント(直接働きかけること)を行って開示を促す取り組みです。CDPは、その年のキャンペーンに参加する投資家、そしてエンゲージメント対象企業の両方を公表しています。

CDPが公開している最新の報告書(2021年キャンペーン)によれば、署名機関(投資家)としてこのエンゲージメントに参加する投資家の数は、平均すると毎年35%ずつ増加しています。また、一度開示に応じた企業は、その翌年も開示する割合が高いことが示されています。たとえば2020年のキャンペーンでは、対象企業の85%がその翌年の気候変動質問書に回答しています。

CDPの各メンバーシップの特徴とは?

CDPは、「サプライチェーン」、「レポーターサービス」そして「投資家」、各グループに対して、メンバーシップ制度を用意しています。

CDPのメンバーになると、ベネフィット(特典)としてメンバー限定のサービスが受けられるほか、CDPのリソースも利用できるようになります。メンバー制度は有料で、種別によって受けられるベネフィットの内容が異なります。

ここでは、主要なメンバーシップである「サプライチェーン」、「レポーターサービス」、「投資家」の3つについて詳しくご紹介します。

サプライチェーン

CDPサプライチェーン・メンバーシップは企業向けのメンバー制度で、自社のバリューチェーン全体の排出量開示に向けてCDPのサポートを希望する企業が加盟しています。加盟すると、サプライヤーに対して質問書への回答を直接要請できるようになるほか、CDPがそのプロセスのはじめから終わりまで、サプライチェーン・メンバーとサプライヤーの双方をサポートします。CDPはこのほか、回答するサプライヤーに対してリソースを提供したり、回答アドバイスも行っています。

サプライチェーン・メンバー向けのベネフィットとして、次のようなものがあります。

  • CDP情報開示システム:サプライヤーから提供された有用な情報、必要な情報の把握や収集に関してのサポートを受けられる。

  • アカウントマネジメント:CDPのリソースにアクセスでき、またCDP専門家チームによるサポートを受けられる。

  • データ提供・分析:サプライヤーのデータの周辺情報を得られ、適切な意思決定を行えるようにサポートを受けられる。

  • サポートとトレーニング:メンバー企業がサプライヤーの開示作業に関わる際にサポートを受けられる。

  • コミュニケーション:CDPサプライチェーン・メンバーとしてのステータスや、メンバーとしての活動についてステークホルダーに伝える際にサポートを受けられる。

サプライチェーン・メンバーは、会員ランク(スタンダード、リード、プレミアム)に応じて、ネットゼロ目標のサポート、各サプライヤーのパフォーマンスサマリーの享受、複数地域でのサポート、といった、より深いベネフィットを受けることができます。CDPは毎年、サプライヤーから回答が提出されると評価を行い、その後サプライヤーデータと分析結果をメンバーに提供しています。

企業は、サプライヤーに情報開示を要請することで、広範囲の温室効果ガス排出量をカバーすることが可能になります。企業のバリューチェーンにおいて間接的に排出される排出量のことを「スコープ3排出量」といいますが、通常、スコープ3排出量を把握するためには、サプライヤーをはじめ、数多くの企業・組織とやり取りをする必要があります。そのため、スコープ3はスコープ1~3のなかで、データ収集・算出するのが最も難しい排出量となります。

サプライチェーン・メンバーは、現在、世界300社近くにのぼり、2022年には47,000件以上の情報開示要請が出されました。CDPのグローバルサプライチェーンレポート最新版では、サプライチェーン・メンバーの取り組みにより、2億3100万トン(二酸化炭素換算)の温室効果ガスが削減された、と報告されています。企業からCDPへの問い合わせ先は、<supply.chain@cdp.net>となっています。

レポーターサービス

CDPの「レポーターサービス」は、個別サポート、専用分析ツールの利用、カスタマイズされた拡張版分析データ、を開示企業に対して提供しています。

このサービスには、たとえば「回答企業の開示情報を“投資家向け情報としてそのまま使える”内容にする」といった運用上の原則がいくつかあります。

レポーターサービス メンバー向けのベネフィットは以下となります。

  • 開示データの改善・精度向上や、企業が及ぼす環境負荷の緩和に向けた計画の改善におけるサポートを受けられる。その他、個別のカウンセリング、開示初稿のレビュー、質問書の設問ごとのガイダンス(初めて回答する企業向け)などのサービスが受けられる。

  • データと分析のサポートが受けられる。これにより企業はベストプラクティスを学び、同業他社と比較検討も可能に。そほのか、企業からの回答データの無制限ダウンロード、インタラクティブな分析ツールへのアクセス、カスタマイズデータのリクエスト権利などのサービスが受けられる。

  • 環境に関するニュースやトレンド情報を受けられる。また、業界でのリーダーシップを発揮するためのイベント情報や分析記事の提供が受けられる。その他、知識共有やネットワーキングのためのイベント、メンバー限定のウェビナーなどへの参加機会。

CDPの分析ツールのサンプルを見たいという企業向けに、デモ(フルバージョン)も用意されています。現在、レポーターサービスのメンバーは世界で300社を超えています。レポーターサービスのメンバーシップに関する問い合わせ先は、CDP<reporterservices@cdp.net>となっています。

投資家

CDPの署名投資家(「署名機関」ともいう)は、すべての回答データにアクセスできます。自らの投融資に関する意思決定プロセスに必要な情報を得ることができるほか、各回答企業・団体の環境目標達成に向けた取り組み状況を比較することもできます。

署名投資家メンバーになることで得られる一般的なベネフィットには、次のようなものがあります。

  • Bloombergを介してCDPの排出量データとスコアにアクセスでき、企業による環境負荷の全体像を把握することができる。

  • 投資家が直接企業に対して働きかけることができる「ノン・ディスクロージャー・キャンペーン」と「SBT協働エンゲージメント」に、任意で参加できる。

  • 全回答企業のCDPスコアデータだけでなく、最新の回答と過去の回答データにもアクセスできる(Excelでの出力が可能)。これにより署名投資家は、回答企業の取り組みや評価の推移を確認することができる。

  • 公開開示期間(オープン・ディスクロージャー・ピリオド)中は開示情報が定期的に更新されるため、署名投資家は関心のある企業の開示状況を随時知ることができる。

  • 世界における最新のCDPの動向やその他の活動内容が掲載されたニュースニュースレターの配信。

  • 環境問題に関して企業との関りにコミットしていることが広く認知される機会となり、署名投資家は自らのリーダーシップをアピールできる。

  • 5,500社以上のデータをモデル化したスコープ1、2、3の排出量データセットを優遇価格で購入可能。情報不足を補う包括的な排出量データが入手可能。

署名投資家向けの代表的な商品は以下となります。


CDPへの回答は必須ですか?

CDPへの情報開示は、必須・強制ではありません。しかし、世界の潮流は、急速に情報開示の義務化に向かっています。情報開示の要請者に対して、自社の透明性を示す方法として、CDPの開示要請に応じることは非常に有益です。

現在、開示要求に応える必要のない企業であっても、温室効果ガス(GHG)排出インベントリの算出を今から始めることで、潜在的な要求に備えるための時間(データ収集など)を確保することができるでしょう。

CDPは、TCFDやGHGプロトコルなど、他のイニシアティブとも連携しているため、CDPからの開示要請に備えておけば、同時に他のイニシアティブにも対応することができます。

非上場企業もCDPに情報開示ができますか?

非上場企業は、「CDP非公開市場情報開示プラットフォーム」から回答を提出することができます。CDPは有力投資家と協力し、2021年に非上場企業に特化した質問書を新たに作成しました。これにより非上場企業が説明責任を果たせるようになりました。このシステムができていなければ、非上場企業が、上場企業と同じような環境関連の開示要求を受ける機会はもっと少なかったかもしれません。

非公開市場は歴史的に、ESGデータ開示において、公開市場に遅れをとってきました。しかし現在は、プライベートエクイティ投資家とそのLPからの圧力も相まって、上場・非上場間の開示規模の差は急速に縮まりつつあります。

CDPの収入源と資金源は?

CDPは主に、政府の補助金や慈善団体からの寄付金と、事務費用などの手数料収入で運営されています。たとえば、CDPに回答を提出する、あるいは、CDPのプログラムにメンバーとして加盟する場合、企業や団体がその事務費用を支払う必要があります。また、データセットやその他リソースの販売費も、CDPのミッションの推進に活用されています。■詳しいリンク

CDPは3つの部門に分かれており、そのすべてが「CDPグローバル」の傘下に属しています。それぞれ独自に資金調達を行っており、各部門の財務状況は以下の通り公表されています。

CDP報告にかかる費用は?

CDPへの報告には、1,055ドルから6,500ドルの費用(寄付)がかかります。

CDPは組織の運用資金としてこれらの費用(寄付)を徴収しています。報告が有料となったのはCDPが世界の大企業を相手にサービスを展開するよになったことがきっかけです。

CDPは2016年に費用(寄付)制度を導入して以来、2022年に若干の費用調整を行った以外は、値上げは行なっていません。

費用(寄付)には3つの種類があり、それぞれにはメリットも付随しています:

  • 補助金付寄付は、中小企業や予算が限られている企業を対象としています。寄付金の一部を負担し、残りは他の資金源から補助を受けることができます。

  • 標準寄付は、全費用を支払うことができる組織向けのものです。費用はCDPの運営費(プラットフォームやリソースの開発など含む)に充てられます。

  • 拡大寄付ができる報告団体は、通常より多くのデータアクセス権やサポートを受けることができます。拡大寄付の金額は標準寄付よりも多くなります。

CDPは資金をどのように使っているか?

CDPは寄付金を、オンライン開示システム、リソース、サポートシステムの維持に利用するほか、サイトとツールへのトラフィック増加にも使用しています。また、質問票の年次更新や他の報告プラットフォームとの互換性向上にも資金を使用しています。

CDPに寄付することで企業が得られるベネフィットは?

CDPに資金を提供(寄付)することで、企業は情報開示にまつわる多くのサービスを利用することができます。以下にそのベネフィットの一部を紹介します:

  • 同業他社の排出量との比較検討サービス(ベンチマーク)

  • CDPの世界的に有名なプラットフォームの情報を活用して自社のサステナビリティ状況をアピール

  • CDP報告企業の前例を通じてベストプラクティスを学ぶ

  • 気候変動リスクに対処するための戦略を明らかにし、情報開示を通じて脱炭素への全体的な理解を深めることができる

  • 複数のステークホルダーに対して一気に情報開示が可能

  • CDPの専門スタッフやリソースの活用

寄付金免除の仕組みとは?

以下のいずれかに該当する企業は、寄付金が免除されます。

  • RE100イニシアティブ、投資家署名機関(Investor Signatories)、および/または、ネットゼロ・アセットマネジャーズ・イニシアチブから開示リクエストを受けたことがあり、過去3年間はCDPに回答を提出していない。

  • 上記のどの組織からも開示リクエストを受けておらず、銀行プログラムメンバーおよび/または、サプライチェーンメンバーからの開示リクエストのみを受けている。

以下の国に本社を置く企業、上場企業、法人は、管理コスト(寄付金)を支払う必要はありません:

  • アルバニア

  • ベラルーシ

  • ブルガリア

  • クロアチア

  • チェコ共和国

  • エストニア

  • ハンガリー

  • ラトビア

  • リトアニア

  • ポーランド

  • ルーマニア

  • ロシア

  • スロバキア共和国

  • スロベニア

  • ウクライナ

この度CDPは、ベラルーシおよびロシアの企業との商業的関係を停止することを決定しました。停止の中には、開示管理料やレポーター・サービスの料金の徴収も含まれます。該当企業は引き続き開示を提出することができますが、支払われるべき手数料(寄付金)に関しては、該当企業自らが選んだ地域の環境保護活動に代わりに寄付していただくようお願いしています。

ウクライナへの侵攻を考慮し、CDPは、ウクライナの報告組織に対する手数料を免除しています。また、CDPは、開示リクエストを受けたウクライナの組織に対して、開示の一時停止を認めています。

CDPとその他イニシアチブ・業界団体との関係

CDPは、他のイニシアチブおよび組織と連携をとっています。その実態としてはCDP質問票を他組織の規格とできるだけ併せる方針を取っています。

世界的に受け入れられている推奨規格との整合性を保つことは、組織の報告書作成業務がより汎用性を持つことを意味します。

つまり、企業は報告書の作成に関する時間と費用を削減することができるのです。このような連携を取ることで、CDPは、報告組織から提出された情報が、高品質で、比較可能で、標準化されていることも担保できています。

CDPとTCFDとの関連性は?

CDPは、2018年から”TCFDの提言と柱”を考慮に入れた上で、回答書を制作しています。TCFD提言に基づいた気候関連財務データは、CDPへの回答にも利用することができます。TCFDは世界的な環境関連データベースを保有していますが、TCFD外でこのデータベースともっとも広範囲で連携し、独自のデータを生成している機関がCDPとなっています。脱炭素の意思決定やモデリングなどにCDPが提供するデータを利用している企業にとって、CDPとTCFDとの連携は歓迎すべきことです。

CDPとGRI (グローバル・レポーティング・イニシアチブ)との違いは?

GRIは報告基準を策定しています。一方、CDPは、グローバルな環境報告システムを管理しています。CDPはGRIと協力し、情報開示と環境情報の標準化を進めており、例えば、CDPの気候変動や水に関する回答書は、GRIの基準に沿って作成されています。

CDPに報告している企業の数は?

2021年にCDPに報告した企業は13,000社以上です。

一方、17,000社(資産合計21兆ドル相当)近くが開示要請に応じなかったという事実もあります。

以下、最近の報告企業の傾向をまとめます:

  • 世界中の270以上の企業がCDPの "Aリスト "を獲得

  • 2020年から2021年にかけて、509社がCスコア以下からBスコアへと改善

  • 58%の企業がCからD-までのスコアを獲得

企業がCDPを通じて開示報告すべき理由

CDPを通じて開示報告を実施することで、企業は、報告内容の信頼性と透明性を高めることができます。また、自組織の環境への取り組みの進捗を評価するベンチマークとしてもCDPは利用できます。

今や、CDPへの報告は、低炭素社会の実現に向けた一企業の責任とも言えるのです。CDPが最近公開した情報によると、2022年の開示要求が、前年比で46%増加しているということです。同時に、開示への要求だけでなく、開示の透明性への要求も年々高まっているとのことです。

前述のノン・ディスクロージャーキャンペーンをはじめ、ステークホルダーからの環境行動と透明性への要求の高まりや、気候変動に関する世界的な取り組みなど、企業が開示要求に早急に対応しなければならない圧力は強まる一方です。CDPを通して報告をしておけば、他の報告フレームワークに対応する際にも役に立ちます。つまり、長期的に見て、報告業務にかける時間を節約することができるのです。

また、実質的に組織の炭素排出量を削減することは、業務効率の向上やコスト削減にもつながることがわかっています。企業が今後、気候変動関連の開示要求に対応していくためには、ある程度のスピード感と正確さの担保が不可欠となります。また、投資家、顧客、ステークホルダーからも、企業に対して透明性を求める動きが益々強まってくるでしょう。その企業が良い投資先かどうか、あるいは、ある組織が気候変動に関する公的目標に誠実に対応しているかどうか、彼らは知りたいと思っているのです。

炭素会計ソフト導入の有用性

炭素会計ソフトウェアを利用することで、データ収集やレポート作成に必要な時間を大幅に短縮することができます。そして浮いた時間は、実質的な脱炭素化への分析に時間をかけることができます。

また、データ収集や報告に利用するフォーマットの選定などの作業を合理化することで、人為的なミスも減らせるでしょう。

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パーセフォニは、気候変動管理・会計プラットフォーム(CMAP)のリーディングカンパニーです。当社のSaaS型ソリューションを利用することにより、企業や金融機関は、ステークホルダーや規制当局が求める気候変動に関する情報開示業務を、高い信頼性、透明性、利便性をもって行うことができます。パーセフォニのプラットフォームは、「炭素分野のERP」ともいえます。炭素管理の一元化を実現し、企業は従来の経理業務と同様の厳密さと信頼性をもって、炭素会計・管理業務を進めることができます。